GPD MicroPCが来ました

GPDの新機軸であるGPD MicroPCが先週水曜日に届いていた。深夜に開封してCortanaさんの声が割と大きい音量で響いたりして家族のひんしゅくを買ったりしたのだけど、触ってみるとGPD Pocketよりも随分と快適で、なぜ快適なのかというとこれはもうほぼおそらくCPUやSSDの速度が速くてレスポンスがいいということにつきるのではないかと思った。

 

MicroPCに搭載されているCPUはCeleron N4100でありGemini Lakeというコードネームで呼ばれている世代なんだけど、これに使われているCPUコアはGoldmont Plusというやつであり、GPD Pocketに搭載されているATOM Z8750のAirmontの後継なので、あまり期待していなかった。AirmontからGoldmont/Goldmont plusになってパイプラインに割と大掛かりな拡張がされていてそれなりに快適になっているとは思っていたのだけど世間でそれほど話題にもなってなかったのでさほど期待できないのかなと思っていた。

 

なのだが、実際に使ってみると明らかに速度向上が実感でき快適な感じなのでPassmarkのCPU Markを調べてみたところ、Single ThreadではZ8750を1.75倍も上回るスコアとなっていて、なんとMacBook Air mid 2011に搭載されていたi5-2467Mよりも速いということだった。そりゃ快適だわ。

 

Celeron N4100@1.10GHz(4C4T)
Max TDP : 6W
Single Thread Rating : 1008
CPU Mark : 2315

Atom x7-Z8750@1.60GHz(4C4T)
Max TDP : 4W
Single Thread Rating : 586
CPU Mark : 1892

Core i5-2467M@1.60GHz(2C4T)
Max TDP : 17W
Single Thread Rating : 942
CPU Mark : 2320


しかしTDPも6Wと高くなっているし、BIOSの設定ではこれをさらに10Wまで上げている。m3-7Y30とかだと4.5WのTDPでこれよりも高速だということなので、微妙かもしれない。たぶんモバイルPCとしてはPocket2とかのほうが構成としては素直だと思う。しかしそれでも3万円台で、こんなおもちゃみたいな形で、5V1Aで(足りてないにせよ)充電できちゃうマシンがSandy Bridgeのノートよりも高速だというのは割と時代が変わったな感があると思った。


さて感想なんだけど

  • キーボードは評判がいいけど実際つかいやすいと思う。ただ個人的にはもうちょっと柔らかくしてほしかったなあというのと、タイプ時の音が大きすぎて使うのがはばかられるのがつらい感じだ。
  • キー配列。悪くないのだけど「?」の位置に「↑」があって割と押し間違える。これはもしかすると矢印キーを最下段横一列に配置しなおすカスタマイズをしたほうが使いやすいかもしれない。
  • Emacsを使う分にはCtrl(というかCapsLK)がGPD Pocketより大きく使いやすいと思う。これでキーが固くうるさくなければ本当に相当よかったんだが…
  • ポインティングデバイスはとても使いやすい。難点は右手だけで操作を完結できないことと、左のクリックボタンと間違えてEscを押していることがよくあるというところだ。
  • ポート類が充実しているのは凄い。特にUSB3.0のAが3つもあるのは、このクラスの機械としては驚きだ。いろんな周辺機器をつないで、この筐体で、ちゃんと電力供給できるのか? 興味はつきない。
  • RS-232Cポートは個人的には当面使い道がないので、これの代わりにD-SUBのVGA出力があれば最高だったんだがなという気がしてならない。D-SUBだったら最強プレゼンマシンになったのに。でもどちらもUSBでアダプタ持ち歩けばええやんという気もするけど。
  • この冷却ファンはなぜこんなに高音が響くのだろう。でもすぐにON/OFFできるのは良い

 


この日のために購入しておいたm.2 2242のSATAの240GBのSSDに換装しようと思って、いろいろ試したのでそれはまた今度書く。