最近のSSDはとても発熱しているので将来的にはどうなるのか楽しみ

僕がデスクトップPCにSSDを搭載して、自分の使っているコンピュータでOSのドライブからHDDを使うものが撲滅されたのは割と遅くて2016年だった。なぜそんなに遅かったかというと使っているケースに2.5インチドライブが1基しか搭載できず、写真が割と溜め込まれているこのデスクトップには1TB以上のストレージが必須だったからだった(なのでM.2スロット付きマザーを購入してはじめてシステムドライブをSSD化できた)。

そのころにはすでにM.2スロットに搭載するSSDが発熱し、それによってサーマルスロットリングが起きて最高速度を出すことができないという問題が発生していた。当時はどこまでの速度がSSDに要求されているのかはよくわからなかった。その時点でもそれまでのHDDと比べたらもうバカ速いわけだし、そんなに発熱させてまで速度を追及するような需要はあるのかというのが疑問だった。しかし転送速度のスペック競争は需要があるのかないのかわからないまま進捗しているようだしM.2のSSD用のヒートシンクも一つのジャンルとして定着してきた感がある。

 

ここで最近のこいつである。

pc.watch.impress.co.jp

これを見たとき、そのビジュアルにちょっと笑ってしまったんだけど、ああ、まあこうなるよなという気がした。この上部の大型ヒートシンクをつけた状態で冷却能力は25Wだという。果たしてSSDが25Wも電力を消費するような世界が正しいのだろうか…。しかしCPUが100W、GPUが200Wのようなクラスのものを積んでいるならSSDに25W使われても全体としては大したことはないという気もするし。電子機器の効率が同じならそのパフォーマンスはどれだけ電力を投入できるかと、発熱をどれだけ効果的に排出できるかというところに依存してしまうのだから。集積回路が十分に小さくなったら電子機器全体のほとんどがパワーサプライとヒートシンクやファンで占められることになると思う。

 

しかしそもそもSSDが発熱している要因は何なのかというところは割と気になるところだ。もしPCI-Express3.0なり4.0なりの、CPUとのインタフェース部分の消費電力が大きいのであれば、将来はSSD専用のインタフェースがCPUに搭載されて今のDRAMと似たような扱いになってしまう可能性もあると思っている(実際、スマホなどではそんな感じになっていると思うし、MacBookなんかはセキュリティの関係もあってNANDチップはオンボードに半田付けされてしまっており交換不可能なのでCPUと密連結されていてもあまり問題はないだろうノートPCからそういうのが進むと思う)。最終的にはCPUとNANDとDRAMが同一ダイの上に混載されて一つの部品になってしまい、SSDやRAMだけを増設しようとすることはできず1次ストレージを増やすとCPUコアも増加してしまう、みたいな未来もあるのではないかと2010年ごろから考えていたりするがまだそういう未来はしばらく来そうにない。

 

いま取り残されている感があるのはRaspberry PIだ。いつまでSDカードのままで行くのだろう(SD Express対応して化けたりするのだろうか)。