WoooケータイH001とは何だったのか

最近要らなくなったというH001を貰って(SIMカードはないから通信はできないけど)遊ぶ機会があった。H001は視差バリアによる裸眼立体視液晶を搭載した素敵な携帯電話端末であり、ニンテンドー3DS発売前ということもあってここは裸眼立体視コンテンツを何か作成して確認してみようかと思ったりした。


しかしすぐにひどい仕様だとわかった。静止画は立体視表示できないらしい。だから立体視用静止画は動画に変換してH001に入れる必要がある。そして立体視動画はサイドバイサイドで最大解像度が432x240だという。つまり片側216x240しかないわけ。854x480の液晶をせっかく積んでおきながら表示できるのは動画も静止画も216x240ってのはどういうことだよ…。


いろいろいじっていて、EZ-3D動画表示以外で3Dモードにしたときの画面表示は全て、ソフトとしては2Dの表示をしているものを、2D→3Dリアルタイム変換をかけて表示してそうだということがわかった。
「静止画対応していないって言っても、じゃあ縦インタレースな静止画を作ればちゃんと右目左目で別の表示を見せることができるんじゃないのか?」
と思ってそういう画像を作ってやってみたりしたが、ダメだった。静止画表示時に3Dモードにする(視差バリアONのモードにする)と自動的に2D→3D変換機構もONになるために、縦インターレースの2D画像を元に3D化したものが表示されるようだった。


端末に最初から入っているEZ-3D動画は非常にうまく見えるので、表示デバイス自体のポテンシャルは結構ちゃんとしてたんだと思うんだけど…

  • 「どの画面でも3D表示ができる(というようにユーザーには説明している)」
    「でもほとんどの画面ではちゃんと3Dに見えない」
    「特にメニュー画面とかの2D→3D変換のクオリティが最低」
    →ちゃんとした動画を見る前に「これは無しだろ」っていう評価が下されてしまう。
  • 立体視向け動画コンテンツなんてほとんどないし」
    →なかったら自分で作れればいいんだけど、立体視動画って今でも作るのはとてもしんどい」
  • 静止画なら作れそうな気がするけど、H001は静止画を全く無視している

という非常に残念な感じにいろんな要素が関連してダメな製品でした。3Dを売りにしてる割に立体視に対する愛が全く感じられない不思議。


SH-03Cとかで立体視があまり話題になってないけどあっちは結構ちゃんと作ってあるように見えるよ。シャープ頑張ったよ。