エルピーダが倒産してから2年半ほど経ったわけだけど

この2年でPC向けDRAMの値段がずいぶん上がっているので、多分エルピーダが生き残っていれば爆益なはず。当時、PC向けはコモディティだから作っても儲かるわけがないなどと言っていた経済学者どもは腹を切って死ねばいいのにと思ってしまう。


2005年くらいから日本は技術者の数が圧倒的に中国に負けているような状態になったので開発力不足が深刻になっていた。でも当時はまだ日本には金があった。開発力が足りないけど金があるときになにをするべきかというと一度開発したものを大量生産したらそれが売れるような仕組みに設備投資することであり、つまり工場を作るというのが正解なんじゃないのか。半導体工場で日本が負けたのは決して人件費や土地代が高かったからではなく、いくつもの電機メーカーに微妙に体力があったせいでファウンダリービジネスが根付かなかった結果、いつのまにかファウンダリーとしてはTSMCに完全に資本力で負ける状態になってたことだろうし、メモリに関してはエルピーダが超絶円高で赤字になってロスカットさせられたからだろうと思う。


それを、コモディティはダメだから設計でカバーすべきだとか技術力が活かせる分野でとか言ってくる人たちはなんなんだ。そんな分野で、技術者の数も国内マーケットの規模でも負けている日本が、世界中から優秀な人材を集めまくってる米国や、大量に自国内で技術者を育成している中国に勝てるわけないと思うんだけど。それでも日本の技術は優秀だからそれを活かせとかいうのは、優秀なパイロットの少数精鋭で大群相手に戦争に勝てるとか言ってるのと同じくらい残酷な意見だと思うのだが。