CHUWI minibook X N100を買ったので感想。冷却ファンの出来が良かった

CHUWIの10.5インチディスプレイ搭載ノートパソコンminibook XのN100版が7月中旬に発売となったので速攻注文したところ本日届いた。いろいろためしたので感想を書く。たぶんレビューというほど公平な評価はできていない。

 

Cinebench R23をやってみたところマルチ2737シングル896だった。連続して実行してもだいたいこのあたりの数字が出てくるし、ThrottleStopというソフトでベンチマーク中のCPUの様子を見ていたところ2.7〜2.9GHzのあたりでずっと動いていたのでファンによる排熱がちゃんと機能している。

CINEBENCH

てっきり「熱くなって速度低下しちゃうんじゃねーの?」って思ってたのでこの結果は意外だった。2.9GHzに張りつかない理由は、どうもフルパワーで動きつづけられる時間に制限が設定されているからのようだ。ベンチマークを実行開始した直後はCPUの消費電力が13Wを超えたりしているんだがしばらくすると12Wに張りついてしまう。継続して消費できる電力の上限が12Wに設定されているということなのかと理解した。同じN100を搭載したデスクトップ向けのミニPCでは、このCINEBENCH R23 multicoreが3000を超えているとのことだけど2.9GHzを継続できる設定になっているのだろうか。

過去のminibook Xのレビュー記事を見ているとCINEBENCH R23のマルチコアの数字は下記のようになっている。2021年末のモデルはファンレスだったためにベンチスコアが安定しなくて勿体無かった。

  • minibook X (N5100, 2021末モデル) : 1000〜1500くらい
  • minibook X (N5100, 2023 ) : 2000〜2200くらい
  • minibook X (N100, 2023) : 2700〜2800くらい

 

 

CrystalDiskMarkの結果は下記のようであった。こっちは十分すぎる速度だと思った。

CrystalDiskmarkの結果。自分がいつも使ってるデスクトップの2倍の速度だ

 

良いところ

  • コンパクトでかわいい。正直パーフェクトではないのだが10インチでちょっとまともな数のキーが付いてて安いノートPCってもうあまり出てこないと思ったので購入したところはある。
  • 安っぽくない作りなのにRAM 12GB/SSD 512GBで46000円というお手頃な価格。
  • ファンがちゃんと機能しているのに静か。4コア2.7GHzを長時間維持できる冷却性能。正直なところデスクトップのN100と比べてベンチのスコアが3割減とかになっていてもおかしくないなと思っていたのだが、1割減くらいのスコアが出ており良いと思った
  • 十分な数のキーと比較的まともなキー配列。
    「キーを押したつもりが入力されていない」みたいな現象は一切起こってなくて、そこは良かった(前に持っていたGPD Pocketではこの現象のせいでキーを快適に使うことができなかったが、このminibook Xは大丈夫そう)。
  • タッチパッドMacBookなどに慣れた人にとっては小さくて使いづらいと思うがスムーズスクロールは滑らかになっているし、2本指や3本指ジェスチャーも設定でMacBookと同様の動きにできるのでとてもよかった。

 

いまいちなところ

  • 重量が重い。でもまあ安いから仕方がないとはいえ、でもGPD microPCの2倍の重さって考えると「うーん??」って思ってしまう。
  • 熱い。アイドル時の消費電力が大きすぎると思う。特にM1 MacBookとかと比べてしまうと残念感が際だつ。熱さはCPUだけじゃなくDDR5のメモリも一因かもしれないのだけど。
  • キーボードが自分的にはいまいち。キーが硬くてキータッチが悪い。数字キーだけ小さいのも打ちにくい。全部の通常キーがこの数字キーの大きさだったらとても良かったのにって個人的には思っちゃう。

    キーボード部分。数字の段とアルファベットの段でキーの大きさが違うので1とか2あたりを打ち間違いやすい
    触りごこちとタッチはGPD Pocket初代と似ていて、キーON時の音もボコボコ言う感じでよくない。でもいろいろなレビューではこれが割と好評価っぽいのでこういう感じのチューニングにしておいたほうがいいのかなと思う。
  • タッチパッドのクリックボタンの感触が良くない。ボタンは硬いし押し込んだときに下品で大きい音が鳴ってしまう。
    また、Macトラックパッドだとパッドの(下のほうであれば)どこを押してもOKだったのだが、この機種では明確にタッチパッドの左下と右下にスイッチがあり、そこの周辺を狙って押し込む必要がある。たとえば一本指でドラッグ(ボタンを押しこみつつポインタを移動させる)操作をやるような場合、ドラッグしている間にスイッチの場所から指が動いたことによりスイッチがオフになってしまうのだ(正直こんな機構になるならクリックボタンはクラシカルな感じのパッドから分離して物理ボタンとして配置したほうがよかったと思う)

 

実際のところN100は世間で言われているほど良いCPUではないと思う。例えばファンレスのM1 MacBook Airが熱でヘタりながら実行したCinebench R23の結果は7000である。このときのAirのCPUの消費電力は最初の2分だけは12W以上使えているがその後は熱によって性能がどんどん制限されてすぐに10W程度になってしまっていた。M1と比べて似たような消費電力で性能は40%未満というのは、IntelのCPU以外も含めて客観視したときに本当に「省電力高性能」と言えるのかどうか悩ましいところだと思う。

ただ、このminibook Xの10インチというサイズはノートPCとしてやはり魅力的であり、半分以下の性能だったとしてもMacBook Airよりもこちらを選ぶ十分な理由になってしまう。だから他のメーカーもこれくらいのサイズのやつをどんどん出して欲しいと一瞬思ったのだけど、でも、このminibook Xが46,900円(僕が購入したとき)で、その上にはGPD Win Max2が135,520円で売られていて(2023/8/11現在)、それ以外の似たようなノートPCを作っても努力に見合うだけの売行きは期待できないような気がしてしまうので難しい。