KINDLE3

8月下旬から9月上旬にかけて現実逃避的にいろいろなものを購入していた。iPod touchなどがそれだけど、KINDLE3もそのひとつだった。9月中旬に届いた。


microUSBケーブルでPCに繋ぐとマスストレージとして認識され、PDFファイルをコピーするだけで読めるというそっけなさがこのKINDLEのいいところである。JPEGPNGをZIPに固めたものなんかも読める。これは素晴らしいことだ。個人的にはソフトウェア系雑誌で1年間の総集編でPDFが大量に入ったDVD-ROMがついたやつを過去何個か買っていて、そのPDFが全然読めてなかったんだが、KINDLEに入れていけば暇なときに未読が消化できるかもしれないという気がして入れている。それと英語のフリーのPDFで、例えばとりあえずSICPなどを入れて読んでみている。


しかし解像度が低すぎてキツい。iPod touch並のDPIまでは望まないがこのサイズ(6インチ)で1024x768くらいは欲しい。そういう意味ではiPadなんかも電子書籍端末に向けてはダメだと思う。


PNGファイルをZIPで固めたやつを見るといろいろバグる。メニューから「Enable FullScreen Mode」を選んでフルスクリーンモードにすると次からそのメニューは「Disable FullScreen Mode」になるわけだが、その状態で一度一覧表示に戻って再度表示するとフルスクリーン表示ではなくなっている。しかし内部のモード的にはフルスクリーンのままらしく、メニューには「Disable FullScreen Mode」と出たままである。また僕のファイルだけかもしれないがPNG表示中に電源OFF(スリープ)して電源ONすると、タイトルバーだけの画面に読込み中であることを示す回転する円が表示されるだけの状態が続いてしまう(この状態は一旦Backキーを押して決定キーを押すと治ることがわかった)。そうこうするうちにいきなりリブートしたりとかする。
Experimental実装であるMP3プレイヤーなどはもっと雑であり、今なにを再生しているかもわからないし再生するファイルを自由に選ぶことすらできない(前と次に移動できるだけ)という割り切りだ。しかもそれもたまに再生できなくなったりしていた。


DPI以外の面でのハードの完成度はとても高くて、なかなか追いつける感じではなくなってきたなあという気がするが、部品自体を入手すればどこでも作れるのかも、という気がしなくもない。ソフトウェア面では職人が頑張ればまだ追いつけるレベルだ。職人がいくら頑張っても追いつけなくなってしまったiPhoneとは違う状況だと思う。しかし端末価格と電子書籍の流通を考えると日本の電機メーカ単体ではなかなか厳しいかもしれない。