NosPiDAC Zeroを組み上げました

5/2にRyzenと合わせてNosPiDAC ZeroというRaspberry Pi ZeroにつけるDACのキットを買っていました。正直DACを自作するほど音に詳しくないので「本体のLine出力でいいだろ」って思ってたんですが、そもそもZero WにはLine出力がなかったんです。それでもUSB DAC適当に買ってつければいいという話ですが、ずっと単なる小さくて不便なLinuxマシンとしてしかRaspberry Piたちを使っていなかったのでちょっと試してみたい的な気分になって(GW後半で時間があるし、みたいな気分もあって)買ってしまっていました。


しかし実際にはGW中はチップ部品のはんだ付けくらいしかできなくて、今日ようやく完成させました。なんだかんだ言って一発で動作したのでよかった。

  • GPIOにボタンがつながっていて、perlスクリプトで状態を取って使うやりかたがオフィシャルに公開されている。へぇ、こうやってやるんだ、というのはわかるのはわかるんだけどbusy loopでポーリングしているのがOKなのかどうか怪しい。携帯電話とかだと完全にアウトだけどオーディオ機器ではOKなのかもしれない。
  • 8文字x2行表示のLCDがあって、ビットマップ表示できるのかと思いきやI2CでASCIIを送ったら表示してくれるという部品っぽい。提供されているperlスクリプトではkakasiを使って日本語の曲名をローマ字で表示するようになっているっぽくて、何気に気合が入っていてこれも参考になった。


ソフトはMoode Audioってやつを入れました。流石に製品とは違ってUIが少しこなれてない部分が目立つけど、機能的にはよくできていた。

  • 家のネットワークにつなげて http://moode.local にアクセスするといろいろ制御できるのは嬉しい
  • ネットワークがないところ(or 家の無線LANに繋がなかった場合)では自分がアクセスポイントになってワイヤレスで制御できるっていう機能が結構面白い
  • 音楽ファイルの出し入れはSambaで普通にできる
  • そして上で言及したスクリプトを入れているとちゃんとnosPiDACのボタンで操作できたり、曲名が本体の液晶に表示されたりする。凄い。


とはいっても我が家にLINE INできるオーディオ機器はミニコンポしかなくて、音質とかはUSBメモリをそのミニコンポに挿してmp3を再生させたときとかのほうがきっといい。
だから、なんていうか、サーバ的運用をして初めて嬉しさが出てくると思われる。ところが、「スマホからの制御でmicroSDに溜まってる好きな音楽をいつでも鳴らし始めることができるぜ」みたいな使いかたをしようとするとミニコンポの音量とかセレクタとか電源も制御できていないと、結構残念な感じになるじゃないですか。
だってラジオ鳴ってたらいちいちミニコンポの前にいってLINEに切り替えて、その上でスマホをいじってMoode Audioを操作するという流れになって、そんなことするくらいならもうスマホのヘッドフォン端子つなぎますわってなっちゃうじゃないですか?


そんなわけで IR出力をつけてコンポも制御できるようになると楽しいはず。でもそこまでして音楽を聴くほど僕の家庭は音楽好きではないし微妙…。いや、目的と手段を逆転させてはいけない。当初の目的ははんだ付けしたりRaspberry Pi zero WにGPIOやI2Cの周辺機器をつなげて遊ぶことであって音楽環境を向上させることなどではなかったので、多分これでいいのだ。

RYZEN 5 2400G買いました

2400GとFatal1ty AB350 Gaming-ITXで組んで最初起動せずに焦ったけどBIOSアップデートしたら無事起動しました。なおWraith Coolerが大きすぎてケースの蓋が閉まらないので対策を考える必要があります(薄型ヒートシンクを買うか、蓋を自作するか)。あと、最大消費電力を制限する何らかの手段を検討したい。


マザーボードは最初はもっと安価な感じが溢れるBIOSTARのやつを狙っていたのですが、たまたまこちらがセットだと安くなるよーっていうセールをやっていたのとASRockには好印象があったのでこっちにしちゃいました。


起動しなかったのは、マザーボードのロゴが出たところで止まる(BIOSセットアップにも行けない)という現象。いろいろ問題を切り分けていったらNVMeのSSDとの相性が悪く、SSDを外すとBIOSのセットアップまで行けるようになったので、SSDが原因かあ…と一瞬不安になったのですが、BIOSをアップデートすると無事起動するようになりました。


BIOSの説明のところの「Improve M.2 SSD compatibility.」ってやつは本当だったんだなと感激しました。


4コア8スレッドのCPUを家でPCで使うのは初めてで、そしてCPU単体に2万円近く出すというのも過去には殆どなく、Core i5-2400Sを買った時以来。これで全方面で爆速だったりしたら嬉しいんだけど、マルチスレッドで7年前のi7-2600の3割増しくらいでしかなく、シングルスレッドに至っては4年ほど前に6000円で売ってたPentium G3258の定格に負けちゃうという感じで、CPUだけ見ると結構微妙なのであった。でもGPU性能がIntelの3倍ってことを考えるとまあいいかなという気がしています。

エスカレーターの片側空け問題

エスカレーターの左側にずらーっと人が並んでいることについて不満を述べている人が居るが、論点がどうも発散してしまってまとまりそうにない。

  • 片側空けて並ぶやつらのせいで列が伸びているの頭悪いよね
    → わかる。混雑しているときは右側レーンも使うべきだ。
  • 片側空けるやつらのせいでエスカレータの利用効率が下がっている
    → これもわかる。列が伸びているにもかかわらず左側だけ頑なに使おうとするのは間抜けだ。
  • 片側だけに荷重がかかったら壊れやすくなるし
    → それは本当だろうか。本当だとしても、壊れるかどうかなど我々が気にすべきことなのだろうか。たとえば二車線の高速道路は基本的に左側を走るように指示されているがそれで左側だけが痛むかどうかなんて僕らの知ったことじゃないしNEXCOあたりが使われ方に応じて整備すべきことなのと同じように、エスカレータ側で対応できる話なのではないか?
  • エスカレータの幅を狭めて一人分の幅にしてしまうべきだ!
    → これはよくわかる。僕もエスカレータを2つ並べて、歩くレーンと止まるレーンにしてしまうべきなのではないか? などと思っていた。しかし冷静に考えてみると、殆どのエスカレータが二人分の幅のものになっているということは、きっとあの幅が必要なのである。車イスとか(よくは知らないけど)。
  • エスカレータの右側を歩くやつが居るからよくない
    → いや、右側を歩くやつが居るからといっても、もし右側を歩くことが許されないような行為であるなら、そんなやつのために左側に行列をつくってしまうのはあまりにも間抜けなのではないだろうか? その自分の間抜けさを右側を歩くやつのせいにしてしまっているのは、どうなのか。
  • 急いでる奴は階段に行け
    → 階段のほうが混雑していて立って乗っているエスカレーターよりも遅いシーンとか、階段のほうが狭くて危険なケースは特に通勤時間帯には結構あるので、単純にそれだけが主張の全てであるかのように言われると、「じゃあ階段が混雑してるときはエスカレーターをダッシュしてもいいのか!?」という疑問が湧いてきてしまう。
  • 片側空けなんてやっているのは日本だけだ → いや、ロンドンは最近やめたらしいけど、シカゴのトラベルガイドとかNew Yorkのマナー動画あたりでは普通に「立つときは右側キープして左側を歩けるように空けておくのがエチケット」と教えているし、いろいろあるんじゃないの?


個人的には下記のような感じでエスカレーターに乗っており、左でも右でも歩くときは歩くし止まるときは止まっているのでどっちか寄りではなかった。

  1. 急ぎでないとき - 片側(どちらでも良いが左側が混雑しているときは右側) に乗って立ち止まる。前が2段以上空いているのにすぐ後ろに人が来たときは、前を詰めるように動く
  2. 疲れているとき - 上の「急ぎでないとき」パターンで前を詰めなくてよくなるように、前が詰まっているレーンを選んで乗る(これが大体左側になる)


右側の前が大きく空いているときに 1. が連続発動してしまうと、一見歩いているように見えるかもしれないが、気持ち的には前の隙間を詰めているだけであり歩いているわけではないということなのである。しかし実質としてはやはり歩いてしまっているので歩行禁止が呼びかけられているようなエスカレータではそんな解釈で歩行が正当化できるものではない。

中央道のつらさ

中央道経由で信州に出かけてきた。しかし京浜方面から中央道へのアクセスは本当に不便でイヤになる。東京都・川崎市横浜市が南北に積層されているために南北を縦断する道を整備するモチベーションが機能しなかったのではないかという気がなんとなくしていて、川崎市の一部を東京都と横浜市にしておけばもっとマシだったのではとか思ってしまうが素人考えだろうか。
休日の朝の下りの府中〜相模湖の渋滞と、夕方の上りの大月〜相模湖の渋滞もどうしようもなくてつらい。「帰りは談合坂SAでだらだらしてれば空いてくるかも」とか思ってたけど談合坂よりも手前から渋滞だったので諦めて大月ICからずっと一般道で帰るようなルートを選んでしまった。事故で詰まっていたわけではなかったので渋滞を突き進んだほうが早く帰宅できたようなのだが、高速道路の渋滞の景色のつまらなさは相当な苦痛であり15分遅着くらいであれば一般道のほうが気楽だと思った。距離的には同等だったとしてストップアンドゴーの回数でどちらがエコだったかはよくわからない。


ほかのところは空いているわけだしボトルネック部分が解消されればいいのにと単純に思っていたけど、ボトルネック部分が解消されてしまえばいま流れている部分への流入量が増えてしまうので今度は新たな部分がボトルネックになるし。圧倒的な容量があれば混雑しなくなるだろうがそれは経済的にペイしないような気がする。

MacがIntel以外のCPUを搭載するんだって

HacintoshがどうのとかARMがどうのとかいう話しか見かけないけど普通にHBM2を使ったSoCを使っていきたいのにIntelのCPU開発が間に合わなかったりリスクが大きかったりするのでiPadのやつを流用できる体制を整えとこうぜという感じに見える。ハイエンドはIntel継続っていうところからして開発リソースを削減できるような感じでもないし。


個人的にはこれが2005年頃の話だったら「やったー今後は小さいMacに期待できるぞ」という感じだったのだけど今となってはどうでもいいかなという感じ。IntelのCPUでももっと小さいMacBookを作ることはいくらでも可能なのにやっていないということはもうこれ以上小さくしてはいけないとAppleが思っているからであり僕が望むMacにはどうやっても近づきようがない。


結局、いまのMacで「もっとこうだったらいいのに」ってみんなが思っていることは何ですか? ってことをAppleがどう捉えてて、それの解決にどうCPUベンダの変更が役に立つのか、というところが今の僕にはよくわからないのだ。多くの人が、iPadアプリがMacで使えないのは不便だ、と思っているのなら、iPadMacを同じファミリーのCPUで作っていくのは意味があることかもしれないけど、今の僕のMacに対する不満は電池が交換できないこと、SSDが交換できないこと、大きくて重いこと、だから、微妙なんだよなあ。

スプラトゥーン2で実感した成果給の納得感のなさ

スプラトゥーン2のサーモンランというモードについて書く。
プレイヤーのイカ人間はサーモンランではシャケと戦って金のイクラを収集するバイトを行っているという設定である。
大事なのは下記のポイントである。

  • ネットワークでマッチングされた4人で協力してバイトを行う
  • 離島に飛ばされて強制労働させられているというとブラック感があるが、実績評価の透明性は高く、目的達成に向けての働き方(イクラを収集するときの立ち回りなど)には十分な裁量が認められている
  • 報酬は成果給である。4人協力プレイでイクラを集めたトータル数に比例して支払われる
  • 良い成績を残している(4人に課せられたノルマを達成している)と評価値がたまり、昇格&昇給する。逆に悪い成績が続くと降格してしまう


さて、僕はスプラトゥーン初代もそこそこ遊んでいたし、スプラトゥーン2でもガチマッチを始めていたので、それなりに武器の扱い方などは理解しているつもりだったが、最初にこのモードを始めたとき、全く成果が出せない状態が続いて苦しんだ。報酬も全然貰えなかった。そのときの称号は「かけだしバイトボーイ」だった。「かけだしバイトボーイ」は同じ「かけだしバイトボーイ」だけを4人集めたチームで協力プレイするので、とにかく他の3人がちゃんと動いてくれないことが多いのだ。

  • そもそもルールを理解していないのか金のイクラを採集してくれない
  • ボスが来ても全然倒してくれないのでひとつのボスを倒せないうちに次のボスが出てきてしまい攻撃が苛烈になってやられてしまう
  • なぜかぼんやりしていたりする
  • 始めたとたん回線断して3人で戦うハメになる

そんなわけで「かけだしバイトボーイ」から抜け出すのに相当な時間がかかった。
「かけだしバイトボーイ」から一段階昇格した「はんにんまえバイトボーイ」では周囲が動いてくれて楽になって報酬も増えた。
 「なんだよやっぱり成果が出ないのは俺のせいじゃなかったんじゃないか。もう二度とかけだしの奴らとは組みたくないね」
と思っていたが、あるタイミングで運が悪くまた「かけだしバイトボーイ」に落ちてしまった。自分の能力は変わっていないにもかかわらず、僕はまた成果の出せない地獄を味わうことになった。


あるときまで休日の昼間にしかやってなかったのだが、とある土曜日の深夜にやってみたところ、昼間とは明らかに違いみんなが良い動きをしていた。昼のプレイヤー層より夜のプレイヤー層のほうがゲーマーが多く、おなじかけだしであっても上手なプレイヤーとマッチする確率が高まるということではないかと思った。そこで「いちにんまえバイトボーイ」に昇格してからは、自分は全然変わってないのに報酬はかけだしバイトボーイの頃の3倍以上貰えるようになったし、ノルマが達成できる確率も段違いに高くなった。


現実の世界の仕事にもこのような状況は普通に存在するのではないか。たまたま周囲の環境が良いと成果が出せるしそうでなければ成果は出ない。


さて先日次のような記事をWebで見かけてモヤモヤしていた。

働いた時間ではなく結果で支払うべきだ <フジテレビ・平井文夫解説委員>
裁量労働に時間は関係ない
・働かないサラリーマンに高給料を払うな
・日本は働き方改革をすすめ労働生産性をあげろ
https://www.houdoukyoku.jp/posts/26608


たとえばいま、日本のケータイメーカーの社員が研究していて、ソフトウェアの技術だけでものすごく滑らかにペンで絵が書けるすごい技術を開発したとしよう。もちろんその技術はそのケータイメーカーのウリの機能になるだろうが、だからといってそのケータイが100万台売行き増になることはない。しかしもしその社員がアップルだったりグーグルの社員だったら10億台の端末にその技術を展開できるのだ。「労働生産性をあげろ」とか言うがそんなものは社員一人一人の個別の働き方改革なんかで上がるものではないのだ。上記の引用部分のようなことを主張されたら「フジテレビが赤字転落したのはお前の仕事の結果だろ。お前ら仕事やめろ」と僕なら言い返してしまいそうだ。なんだこいつは自分のことを棚に上げやがって。


いや、話がそれた。まあそんな風に環境がダメだと成果も出ない、だから完全に成果給にしたいなら流動性を上げて環境を選べるようにしないといけない。少なくとも1年以上同じ職場で働いちゃダメ、みたいな感じにするとか。でも90年代ならともかく、いま、流動性上げてみたらどうなると思う? 特に電気電子系は日本メーカーでは成果上がらないから外資に人材がバカみたいに流出するんだぜ? 国として、税金つかって教育した人材が、外資にいいように使われて、それでいいの? ダメでしょ?


結局上記の平井文夫解説委員のような意見を責任を持って主張することは、この国の産業構造をどうしていきたいか、ということを抜きにはできないと思う。「そんな難しいことはわからん、けど、とにかく裁量労働にしろ」っていうのは無責任なんである。そしていま深く考えずに成果給が良いと無垢に信じちゃってる人には、ぜひスプラトゥーン2のサーモンランで「じゅくれんバイトボーイ」と「かけだしバイトボーイ」を交互にやってもらって成果給の不公平さを実感していただきたいと思うのだった。

「8ビット音源」とかいってるやつは何が8ビットなのか?

最初に「8ビット音源のVST」みたいなのが出てきたとき、出力のビット数が8bitなんだろうな、みたいに思っていたんだけど、
昨日「何ビットまでだったらチップチューンと言って良いのか」という話題で「16ビットまでしか認めない」みたいな回答が書かれていたりして不思議な気分になった。
・だいたいCD音源が16bitなんだから16bitまでって言うなら、ハイレゾ以外の音楽が全部当てはまるんじゃないのか
・YM-2151っていうFM音源チップは多分殆ど人がチップチューンと認めそうなものだが、その出力が13bit浮動小数で、理屈で言えば16bitを超えるダイナミックレンジを持っている。この時点で「音源が何bitまでだったらchiptune」みたいな定義はナンセンスだということになる。
・だいたい8ビット音源とか言ってファミコン音源のことを指してるのがなんか納得行かない
・「おおよそ8〜16ビットのコンピュータが使われてた頃の内蔵音源の音楽」みたいな感じだったら理解はできる。


まあどうでもいいですけど、FC音源について調べたくてニコニコ大百科のFC音源について語るスレを見てたんだけど最初のほうのレスはすごく細かい話がいっぱい書いてあって参考になるのに最後の方はロックマンの話ばかりになっててウケた。