たとえば最近まじまじと見た製品の中ではLumix DMC-LX7は最高のUXを誇っており、そりゃ対抗馬になるソニーのDSC-RX100やキヤノンのPowerShot S100なんかよりも多分いいと思うんだが、たいていの人はスペックを見てRX100を買うんだろう? そのへんUXのエバンジェリストたちはどう説明するのさ? とか微妙にもやもやしたものを感じる。
LX7よりGF5を選ぶ人が居るのはわかる。GF5を買いたい人は「レンズ交換式カメラをなんとなく体験したいんだ」とかきっと思っている。「20mm/F1.7パンケーキレンズによるすげー写真を撮るんだ」みたいな人は少数派だ。だから「ユーザはとにかく思い通りの写真が撮りたいのであって、レンズ交換とかは面倒だから省略できるようにすべきだ」とか企画が言い出すと変なことになると思う。ボタンとかも一緒で、僕らは多分ボタンやレバーをそれなりに操作して写真を撮りたいのであって、何も考えずにシャッターを押したら(あるいはシャッターを押さなくても)綺麗な写真が撮れているというのを望んでいるわけではないのだと思う。