iPhone 8とiPhone X

無線充電は本当にうれしいのか? 個人的にはあまり必要性を感じないが嬉しいと思う人は居るだろう。ただiPhone 7からiPhone 8への10gの重量増がそれに費やされたのだと考えるとかなり微妙な感じがする。iPhone 6から6sに移行したときも重量が増えていたがそれは3D touchのためだった。
個人的にはどちらも不要な機能だ。

いま、発表されたiPhone Xのスペックを見ると厚さ7.7mm、重さ174gとなっているが、3D touchとQi対応がなければ、7.2mm、150gにできたのではないか。まあしかしAppleがいろんな選択肢のなかから選んだパッケージングなのでもう我慢するしかないということなのだろうが。


筐体デザインはもう単なる角丸四角形なのでどうでもいいといえばいいんだけど、PixelSenseセンサを入れたので背面カメラが横並びでは入らなくなって縦に並べるようにしていて、それはたぶん正しいと思う。でもアプリ作る人の面倒さが増えるこんな変態画面デザインにするのってあまりにも合理的じゃなくない? 世界人類が幸せになれる気がしない。でもこのへんは最近のMacBookがデザインを重視するあまりどんどんユーザフレンドリーじゃなくなっていったのと似た雰囲気を感じる。
あの微妙にダサかったピンクゴールドがなくなってよかった。でもジェットブラックもブラックもなくなってて、あのジェットブラックをめちゃくちゃ褒めちぎってた人が今回どう反応するのかはとても気になる。背面のガラスが美しいとかなんとかいうんだろうけど。


さてそういうパッケージングデザインを無視すれば、A11は性能がすごいという話だしPixelSense内蔵はすごい。GPUが独自になったということなので、これまで搭載されていたPowerVR(と、その設計元のImagination社)の行く末が心配である。確か身売りしていたと思うのだがどこが買収を仕掛けるのか。普通に考えてPowerVRを買ってメリットがあるのはスマホタブレット向けのSoCを作っているSoCメーカーなのであるが、大抵のSoCメーカーはPowerVRを採用しているところはあっても一部のハイエンドだけでありローエンドはARMのMaliばかりである。自分のところでPowerVRを作っていながら数が出るローエンドにはMaliを使い続ける、みたいなことになればそのPowerVR部門は間違いなく開発費をペイできず衰退する。MediaTekとかSamsungとかいう可能性は0とは言えないが、仮にMediaTekPowerVRを取得したとしたらいまMaliが使われているSoCのどのへんまでがPowerVRで置き換わるのかは非常に気になる。