PSP後継ゲーム機NGPのスペックについて感想とか思うところとか

新型PSPじゃなくNGPという名前で出てきたのは何か考えるところがあったのだろうか。


UMDを捨ててNANDで出してきたのは現状を考えるとそう悪くない選択のような気がする。しかし大容量になるとNANDはディスクに比べてちょっと無視できないほど高いんじゃないかという疑問もある。
ちょっとGoogleでNANDスポット価格を検索してみたら32Gb(=4GB)のMLCが2010年12月に6ドルくらいだった。とするとUMD2枚組くらいの容量のゲームは普通に500円くらい材料費が嵩む上にヒット作に向けての調達とかいろいろしんどそうなんだけど。まあでも携帯電話端末の液晶やカメラに比べれば調達は大したことないか。


あと、NANDはデータ保持寿命が結構短い印象があるので、10年後に遊ぼうと思ったらデータ消えてた、って感じになりそうで怖い。書き換えなければ大丈夫なのかもしれないが。


CPUとかグラフィックは「できることをやりました」って感じなのでなんだかワクワク感がないようにも見える。ただ、今年末の段階ではCortex-A9の4コアってのは携帯電話にはちょっと積めない消費電力になるんじゃないかなと思うし、おそらくDRAMとのバス幅もでかいだろうから、それで携帯電話ではできない体験を訴えることができればかなりいい。そして今日の発表のデモの動画を見た限りで、それはある程度はできているような気がする。PS3とそこそこ同じものが動くなんてどんなパワーなんだよって思ったりもしたが、そもそもPS3はRAMが少なすぎるので、フレームレートは落ちるかもしれないけど動かすだけならできるんだろうと思い直した。


個人的に魅力だと思うのは操作系。特にアナログスティックがちゃんと付いている、物理ボタンがあるところ。ゲームソフトが物理メディアに入って売られるので、4GBとか8GBとかの容量のゲームを平気で作れるところ。それから5年間くらいスペックが固定されるだろうと思われるところ。
おそらくだけど今後の携帯ゲーム機でもっとも重要なのは5000円で売ることを前提としたゲームを開発してもいいモードでありつづけることで、そのためにはやっぱりパッケージメディアに入っているほうがいいし、プラットフォーム寿命が長いほうがいい。そして今日の発表を見た感じではそのあたりはひと通り満たされてる気がする。


できればHDMI出力を付けて欲しいとは思うが、全く外部映像出力のなかったNDSがあんだけ売れたんだから(ゲーム機としては)別になくてもいいと判断されてもしかたがないな(そして今回の発表はこれまでになくゲームのことしか発表していない)。