Javaに関するヒドすぎる入門記事

初心者がJavaを“超高速”で学ぶためのコツ | 日経 xTECH(クロステック)
ここまでひどいのは久しぶりに見た気がする。
いろいろあって完全に間違ってそうなのから誤解を生みそうなものまで。


どうにも、「インスタンスとクラスは似たようなもの」という意識を植え付けたがってるような気がする。
Javaにおいてはその二つは根本的に違うものだと思ったほうがいいんじゃないかなぁ。
そのあたりについては id:JavaBlack:20061007:p1 に詳しく批判されている。
ただ、記事の後半にもいろいろ変なところがある。

たとえば、クラスの継承について、

【超高速ポイント】
 継承とはスーパークラスの自動的生成と,そのスーパークラスを暗黙にアクセスできるようにする機能のことである。

意味が全くわかりません。


その次のポリモフィズムの解説はもっとすごい。
printName()とprintName(String)という二つのメソッドを作って

このコードは,前述のオーバーロードを使った例になっています。しかし,printNameという同じメソッド名を使って,違う処理を行っているわけですから,これも立派なポリモーフィズムと言えます。

って書いてあるんだけど、メソッドシグニチャが違うんだからポリモフィズムとは言えないと思う。


interfaceとか例外について激しくいい加減な説明があるのは、
理解すべき事柄を網羅しようと考えているのかもしれないが、
synchronizedについて何の説明もないあたりがかなりよろしくない。
こんなのならinterfaceや例外についても説明なしにして、
「ここで書いたほかにもinterfaceや例外やマルチスレッドがわかってないと話になりません」
って書いておいてくれたほうがずっといいと思った。