やっぱりインセンティブとかに関する認識が不思議な件について

 日本市場の携帯電話の取引形態は海外市場と大きく異なる。一つの大きな違いは,携帯電話メーカー自身が直接消費者に販売を手掛けていないことである。
日本メーカーは自社ブランドで消費者に直接販売するのではなく通信キャリアへの端末のOEM提供者になり,販売は通信キャリアが一手に担っている。
 携帯電話端末の開発においても,通信キャリアは仕様の決定権を持ち,絶対的な主導権を握っている。加えて,通信キャリアがメーカーに対する発注量や価格をコントロールする特殊な市場なのである。

第3回:キャリア主導の産業構造が携帯メーカーを骨抜きに | 日経 xTECH(クロステック)

こういうのを見るとまるで海外ではキャリアが端末販売のメインルートではないように読めてしまうけど、僕の知っている海外では殆ど端末購入はキャリアからだったような気がする。つっても米国と香港と英国しか知らないんだけど。


カメラつきケータイの出始めの頃に海外に進出したメーカが苦労していたのは現地キャリアのキャリア仕様を満たすための開発だったり、いかにして向こうのキャリアに端末を多く買ってもらえるかという話だった。そりゃ日本向け端末でもあれだけ苦労してるんだから現地でも苦労するだろうと当時思った記憶がある。

たとえば英国では12カ月/18カ月/24カ月という契約期間が設けられているほか、高額な料金プランを契約すれば携帯電話本体は安く購入できる。ドイツも同様の方式。フランスは、12カ月/24カ月という契約期間はあるものの、料金プランの選択と端末価格に関連はなく、また米国は24カ月契約が主流で、長期契約する場合は端末価格が安くなるという形だ。

モバイルビジネス研究会、海外のケータイ事情を紹介

こういう調査がちゃんとなされていたにもかかわらず「海外ではインセンティブは主流じゃない」「海外ではキャリアではなくメーカが端末売ってる」とかいう話がまことしやかに喧伝されたのはなぜだったのだろう。