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http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/35558?page=4
「SoCへ舵を切ったのは実は間違っていなかった」という話なんだけど、そりゃ市場全体でSoCが伸びているのはわかったけど、日本のメーカがSoCで勝てるかどうかはそれはまた別の話じゃないかなと思った。SoCがニッチの集合体であればあるほど、設計にかかる費用をいかに下げるかが重要になってきて、何も考えずにやっていれば人件費の安い中国や台湾に勝てる見込みがなくなる。DRAMやNANDは大量生産であるからこそ高給な技術者が細かい設計を詰めたり設備との摺り合わせに時間をかけてもペイできるという話になるのではないか。


多分この記事を書いた記者の人はわかっていると思うけどDRAMやNANDよりもSoCビジネスのほうが参入しやすくレッドオーシャンで、実際中国製のSoCはあるけど中国製のDRAMやNANDはまだない。SoCがレッドオーシャンなのはハイエンドSoCの難しいところのCPUコアやGPUコアはルネサスも中国製もどっちもARMやイマジネーションからの調達になっていて同じだからというのも理由かもしれず、そう考えるとルネサス(のハイエンドSoC)はARMと戦うべきだったのかTIやMediatekやRockchipと戦うべきだったのかを明確に定められないままずるずる来てしまっていたようにも見える。これは日本のテレビメーカの敵がサムスンになったりAppleになったりころころ変わって方向性が定まらないまま死にそうになっているのと同じような話かもしれない。